わろてんかのあらすじの第三十九話です
落語家を探しているのなら伝統派の大師匠文鳥さんに会ってみないか。
そうおてんにいったのが、あの伊能製薬の御曹司、栞でした。
なんで文鳥師匠を知ってはるの?
おてんは驚き、また最大のチャンスだと思い、目を輝かせて栞に聞くと、彼は微笑をするばかり。
おてんは、一枚のビラを栞からもらうと、それは文鳥師匠の高座のビラで、スポンサーが伊能製薬になっていたのでした。
なるほど、スポンサーなら文鳥師匠に会えるのも無理はないと納得しました。
朝、寝坊気味の藤吉をおてんが起こしますと、早速そのビラを見せ、こうこうこうで伊能さんが文鳥師匠に合わせてくれるって。
と言いますと、藤吉は「ええー」と仰天。
文鳥師匠といえば、俺の一番好きな噺家や。
しかも、こんな端席の席主に会ってくれるなんて信じられん。
でも、文鳥師匠に会いに行くなんてもってのほかや。
俺には無理だ、そう尻込みする藤吉に、おてんは、何言ってるの?
会えるだけでも儲けものやないの!
あんじょう、気張りなはれ!と藤吉のお尻を叩いて、文鳥師匠に会わせる算段をするのでした。
さて、その足で、伊能さんのところに行く、藤吉。
俺はコネを使うのはあまり好きではないが、と栞が言いますと、せっかくの機会だ。
藤吉君を文鳥に紹介してあげる。
文鳥師匠は、伊能製薬の新年会に呼ばれるほど、伊能家とは親しい間柄なのでした。
そして、いよいよ文鳥師匠と会う日がやってきました。
まずは、挨拶。
ぼんは大きくなりましたなあ。
文鳥が栞に語ります。
なんや、最近は、活動写真を輸入してるそうやな。
と切り出します。
そうです、栞が応えますと、文鳥は
あんまり落語の客を持っていかないでね。
そう言って一同を笑わせます。
栞は、こちらがお話した風鳥亭の席主です。
と藤吉を紹介し、さらに、こちらの寄席では伝統派の落語家を探しているのです。
なので、協力してもらえないでしょうか?
すると藤吉も、「風鳥亭です。よろしくお願いします」と挨拶します。
文鳥はゆっくり語り始めます。
「わしは伝統派の看板を背負っている。だが、もともと落語は庶民の娯楽や。オチャラケ派でも伝統派でもどっちゃでもお鈍ければええねん。」
「小屋にはな、それぞれの色がある。何年もかかって小屋の色を創る。それが席主の仕事や、あんたんとこの小屋の色は何色や」
「落語家を呼ぶのはええけどな、まずは小屋の色を創ってから呼ぶのが筋やで、コネを使って来るのは筋違いや」
と柔らかい物腰ながら、ぴしゃりと迫力ある言葉を使うのでした。
さすが、名人のお言葉、彼を演じる笹野高史さんも、いい演技でしたよ。
結局は断られた栞と藤吉。
肩を並べて帰路につきますと、藤吉と栞は、本当に仲がよくなりました。
藤吉は、始め、栞のことを金持ちの御曹司で、なんにも不自由していない男と思ってましたが、その男の口から「人生はうまくいかないことの方が多いな」というセリフを聞き、人間らしいところを悟ったのでした。
これからも、いい友達で続くといいですね。
さて、藤吉の吉報を待ってた芸人長屋では、キースが、「あかんかったのか」とコケます。アサリは、このままではタダ働きやとネガティブなことを言ってます。
しかし、おてんちゃんだけは、「小屋の色を決めてからこい?素敵なこといわはる師匠さんですなあ」と関心しきり。
そらそうや、文鳥師匠やさかいな、と芸人たちが言いましても、落語家が風鳥亭に来ないのは事実。
藤吉は、もうしばらくこのメンツで寄席を回してくれと、頭を下げた後で、アサリが神戸の新開地の寄席に脱走してしまいます。
アサリが脱走しますと、残りは三人。
でも、誰もがキースのように多芸を持ってるわけではありません。
たとえば、後ろ面の万丈目。
彼は後面しかないのです。
ですが、何度も後面で舞台に出るわけには行きません。
追い詰められた万丈目は舞台で新しい芸を披露します。
お面を前にかぶって、前面。
ついに気が狂ったか?
後面という大切な芸のパロディーを自分でやってしまいました。
面白くないのは当然ですが、お客さんはもう呆れてます。
万丈目は、ついに訳の分からない言葉を叫ぶようになってしまいました。
藤吉は相変わらず、落語家を探しに行ってます。
おてんはその夜、いつもの通り、内職のお針子をしていますと、御寮さんが起きてきて、もう内職はせんでええで。
私が明日から天秤棒担ぐさかい。
藤吉が情けないからおてんちゃんに苦労をかけるんや。
と言って藤吉を責めますが、おてんは、ええんです。
私は藤吉さんと寄席の仕事をするのが大好きですから。
でもね、御寮さんはおてんにビシっと言います。
「あんたの仕事は藤吉のたずなをしめて小屋を繁盛させることや」
さすが御寮さんですね、頼もしい。
ここにもたくさんの朝ドラファンが集まってます♪↓
にほんブログ村
最近のコメント